住宅ローン控除があってもふるさと納税にメリットはある?

今回は、住宅ローン控除を利用する場合のふるさと納税について調べてみました。

 

ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄付(ふるさと納税)を行った場合に、寄付額のうち2,000円を超える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です(一定の上限あり)。

総務省ふるさと納税

(参考:総務省)

自分の生まれ故郷だけでなく、お世話になった自治体や応援していた自治体等、どの自治体でもふるさと納税の対象になります。

平成27年4月より、ワンストップ特例制度が設けられ、確定申告なしで寄付金控除が受けられるようになりました。

※ワンストップ特例制度とは、確定申告不要な給与所得者等の、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合に限り、ふるさと納税を行った各自治体に申請することで確定申告が不要となり、寄付金控除が住民税より控除される制度です。

医療費控除等で確定申告を行う場合には、ワンストップ特例制度は利用できませんので、注意が必要です。

 

実質2,000円でふるさと納税先からのお礼の品が届けば、とてもお得ですよね。上限に近い額ができれば、一番お得感があるかと思います。

(上限額は総務省ホームページをご参照ください:http://www.soumu.go.jp/main_content/000408217.pdf)

 

では、iDeCo等の所得控除がある場合や、住宅ローン控除がある場合はどうなのか調べてみました。

まず、iDeCoに加入している場合

iDeCoは所得控除になるので、所得税・住民税ともに控除されています。その場合、ふるさと納税可能上限が減りますので、iDeCoに加入していない場合の上限額までふるさと納税すると、控除可能額が減り、実質負担が増える事になります。iDeCoに加入している方は、少し控えめに利用しましょう。

 

次に、住宅ローン控除がある場合

住宅ローン控除があっても、ワンストップ特例を利用する場合は住民税からのみ控除されるので住宅ローン控除後に住民税が残っている場合は、その住民税額から控除されます(住民税所得割額の2割を限度)。

ふるさと納税と住民税

稀なケースですが、住宅ローン控除後に住民税が残っていない場合は控除できる税金がなく、寄付という形になりますので注意してください。

ただし、住宅ローン減税の利用を開始する1年目は確定申告を行う必要があり、ワンストップ特例制度が利用できません。

※住民税の場合は、住宅ローン控除が先にされ、後からふるさと納税の寄付金控除が行われます。

 

また、住民税からの住宅ローン控除額が上限に達していて、医療費控除等の理由で確定申告をする場合にも注意が必要です。

確定申告を行う場合には、所得税・住民税の両方から控除されます。

所得税の場合は、先に寄付金控除が行われ、後から住宅ローン控除が行われます。

つまり、住民税からの住宅ローン控除額が上限額(H26.4.1以降入居の場合136,500円、H26.3.31以前入居の場合97,500円)に達している場合は、所得税からの住宅ローン控除額が減ることになり、住民税からの住宅ローン控除額に変わりはないため、ふるさと納税の実質負担額が増えるので注意が必要です。

確定申告とワンストップ特例

この場合は、確定申告ではなくワンストップ特例を利用する方が節税メリットは大きいと思います。

 

確定申告する場合を除けば、ほとんどの方が住宅ローン控除とふるさと納税の両方のメリットを受けることができると思います。

また、記憶に新しい西日本豪雨の被災地や北海道地震の被災地にも、ふるさと納税を利用して、返礼品はありませんが直接その市に寄付をする事も可能です。もちろん、2,000円を超える部分については控除対象です。

 

 

お客様からの疑問を中心に、お金に関わるテーマを決めて私個人が感じた事をブログにしています。

お客様からの疑問、調べて欲しい!!のお声をお待ちしております。

最後までお読み頂きありがとうございました。