住宅ローン控除があってもiDeCoに加入して節税できる?
今回はお客様より頂いた疑問、住宅ローン控除がある場合のiDeCoのメリットについて調べてみました。
その中でもお問合わせが多かった、住宅ローン控除額が所得税額では控除しきれず、住民税からも控除する場合をまとめてみました。
まず、住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合に、一定の要件を満たせば利用できる税額控除です。
※住宅ローン控除の主な適用条件
・年収3,000万円以下
・自ら居住していること(床面積の1/2以上が居住用であり住民票もある)
・床面積が50㎡以上
・中古住宅の場合、戸建ては築20年以内、マンションは築25年以内、または一定の耐震基準に適合するもの
・住宅ローンの返済期間が10年以上であること
住宅ローン控除が受けられる控除は年末の住宅ローン残高の1%ですが、上限額は入居年や消費税率、一般住宅か認定住宅かで異なります。(一般住宅で適用される消費税率が8%または10%では、最大控除額は年40万円)
この住宅ローン控除は所得税から控除します。
所得税では控除しきれない場合、一部住民税を控除してもらえます。
・H26.3.31以前入居→所得税の課税総所得額×7%または136,500円のいずれか低い方
・H26.4.1以降入居→所得税の課税総所得額×5%または97,500円のいずれか低い方
次に、iDeCoと住宅ローン控除の関係性を調べてみました。
上の図からわかるように、iDeCoは所得控除、住宅ローン控除は税額控除です。
そのため、税金を計算する際に、iDeCoは課税所得を下げる事によって税金が軽減され、住宅ローン控除は所得税を直接差し引く形で税金が軽減されます。
住宅ローン控除額をほぼ所得税で控除しきれる場合や、住宅ローン控除額が10万円程度の場合は、住宅ローン控除があっても、ほとんど影響する事なくiDeCoのメリットを受けれることがわかりました。
住宅ローン控除額が所得税+136,500円以上の場合を調べてみました。
例えば、年収550万円、住宅ローン控除額30万円と仮定します。
iDeCoに毎月23,000円入れる場合とiDeCoに加入しない場合の比較
※生命保険料控除等は加味しておりません。
住宅ローンを組んでいる方でも約27,500円所得税・住民税が控除されました。
計算してみると、iDeCoに毎月最低拠出額の5,000円いれると3,000円程の控除になりそうです。
※住宅ローン控除額、生命保険料控除等によって控除される金額は異なります。
つまり、住宅ローン控除額が所得税+136,500円以上あっても、iDeCoに加入することによって住民税額自体が低くなるので、住宅ローン控除額すべてを使い切ることはできませんが、節税に対してメリットはあると思います。
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